タクシン元首相の元法律顧問で現外務大臣のノパドン・パッタマ氏は8日午前、タクシン元首相が予定を前倒しし、5月前にタイに帰国する可能性が高いことを明らかにした。尚、裁判所側は、出頭期限を4月末日までに設定する決定を下している。
この発言は、当日付のマティチョン紙がパラン・プラチャーチョン党内の信頼できる消息筋からの情報としてタクシン元首相が、裁判所に出廷する為に近日中に帰国し、裁判所の許可を得た上で1週間後に再度国外に出る見通しであると伝えた事について聞かれた際に語られたもので、ノパドン氏は5月前の帰国の可能性は認めたが、早期帰国の可能性に関しては確認を避けた。
タクシン元首相の早期帰国の噂が取り沙汰されている背景に、事実上タクシンの傀儡と化している政権内にあって、防衛という強力なポストを押さえると共にタクシン離れを進めようとしているサマック首相(李沙馬)に対して何らかのプレッシャーを加える意図があるのではないかと指摘する向きもある。
尚、この早期帰国の噂に対してソムポン法務大臣は直接的な確認を避けた上で、仮に事実だった場合は元首相の帰国時に特別な警備体制は敷くものの、元首相個人に対しては特別な対応を取る考えが無いことを確認しているが、一方で、元首相への急接近を図っているチャルゥム内務大臣は、元首相に有利な方向に政治情勢が動いている状況の中で早期帰国する事は正しい判断であると語り、早期帰国を支持すると共に、帰国する際には自ら空港へ出迎えに行くと共に、帰国を機に何らかの政府のアドバイザリー・ポジションに就くよう要請する意向であることを明らかにしている。
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