東大発のアーバンテックスタートアップscheme verge(東京都文京区)は8日、タイ・チュラロンコン大学の災害危機管理経営情報システム(DRMIS) 研究ユニットと、リアルタイムデータと人工知能(AI)を用いた防災ソリューションの開発で連携すると合意し、MOU締結したと発表した。
同社によると、人流データなどのリアルタイムデータと、機械学習・深層学習・生成AIなどの人工知能を用いた防災ソリューションの開発に向けて連携。タイヤASEAN諸国を主なターゲットに、防災ソリューションを用いたスピンアウトスタートアップ事業の創出を目指す。
同社が構築を進めている、センサデータを用いたリアルタイム人流誘導ソリューション「Horai スマートタウンボード」を活用。平常時は賑わい創出や商業等のマーケティングに利用しながら、災害や事故・事件の発生時は、避難誘導や群衆コントロールなどの危機管理に使用。生活者が閲覧する場所・時間ごとに、最適なコンテンツの生成・配信を目指す。
DRMISは、事業継続マネジメント(BCM)や防災、経営情報システム(MIS)、災害関連データ分析に関する研究を行うチュラロンコン大学の研究ユニット。
同社は、3月28日にミャンマーを震源とする地震による被害がタイでも発生したことを受け、「今回のパートナーシップを通じ、日本とタイの防災分野の知見を組み合わせ、両国やASEANのスマートビルやスマートシティへの実装が可能なソフトウェアベースの防災ソリューションを送り出していく。迅速な復旧・復興や、防災・減災の推進に貢献したい」としている。