田辺三菱製薬は8日、海外子会社がタイとシンガポール当局から統合失調症治療薬「カリプラジン」の製造販売の承認を得たと発表した。
タイではミツビシ・タナベ・ファーマ・タイランドが医薬品販売承認取得者として、リアジアの製品名で販売する。シンガポールではミツビシ・タナベ・ファーマ・シンガポールが医薬品販売承認取得者として、シンベニューの製品名で販売する。
カリプラジンは、作用機序は不明な部分はあるものの、パーキンソン症状等の錐体外路系副作用(手足のふるえ、体のこわばり、落ち着きのなさなどの症状)が少なく、陰性症状(意欲が低下する、感情表現が乏しく、単調になる)に対する改善効果が確認されている。
統合失調症患者は、タイでは約36万人、シンガポールでは約3万人がいると推定されている。