外務省は7日、2024年度7月~9月のタイの治安と一般犯罪などに関する情勢を公表した。邦人犯罪被害は前四半期比26件増の64件の届出があった。タイ警察は不法滞在や殺人などの罪で邦人8人を逮捕。11人が入管法違反等で退去強制となった。
在タイ日本大使館によると、タイ深南部(ヤラー県、パッタニー県、ナラティワート県及びソンクラー県)では、イスラム武装勢力が関係すると思われる銃器・爆発物を使用したテロが、月平均約13件発生。
ヤラー県とパッタニー県、ナラティワート県、ソンクラー県の一部(ジャナ、テーパー、サバヨーイ各郡)は、外務省が危険情報「レベル3:渡航は止めてください(渡航中止勧告)」を発出。それ以外のソンクラー県の各郡は、「レベル2:不要不急の渡航は止めてください」の危険情報を発出している。
また観光客を狙ったオーダーメードスーツを巡るトラブルも発生している。王宮や寺院の観光スポット周辺を観光中、タクシーやトゥクトゥクの運転手にオーダーメードスーツ店へ連れて行かれ、スーツを注文した後、価格が相場の数倍だと気が付くケースが数件発生。大使館に相談が寄せられているという。
会話中に現金などを抜き取られる「お金見せて詐欺」の被害相談も引き続き多数寄せられている。同大使館は、ドバイから来たと言う男性(又は男女)にバンコク都内で「お札を見せてほしい」などと声を掛けられても、相手にせず速やかに立ち去るよう注意喚起している。