タクシン元首相の右腕的存在だった事でも知られるネーウィン・チットチョープ氏は7日、プームヂャイ・タイ党幹部等と共に記者会見を開き、8日に予定されている反独裁民主主義同盟のデモへの参加を予定している者に対して、同盟の隠された思惑実現の為の道具にされるだけであるとしてデモへの参加を思いとどまるよう呼びかけた。
発言の中でネーウィン氏は、同盟側の真の目的はデモ参加者を人質にして彼らが目指す政権打倒以上のものを実現させる事にあると指摘した上で、デモに参加している者達に対して参加を思い留まるよう呼びかけると共に、裏で糸を引いているタクシン元首相に対して王室を傷つける行為を即刻中止し配下の同盟に対して活動を中止するよう働きかけるべきであると指摘した。
また、ネーウィン氏は、同盟が系列のDTVを通して赤服軍団の手で新しい体制を築き上げると宣言していること、また、国王の権限で任命された枢密院評議会議員に対する攻撃を強め、結果として王室に対して脅威をもたらしている事からも、同盟の真の目的が民主主義達成以外のものにある事は明確であると指摘した上で、王室を守り抜くためには死を覚悟してあらゆる手段を講じて対抗すると語った。
ネーウィン氏による、同盟が真に独裁に反対し、農家が抱える問題や失業問題を初めとする国内問題の解決と大多数への利益がもたらされる民主主義を要求する為に活動しているのであればいつでも合流する用意があるが、現在の同盟の一部幹部には農家や失業者、タクシー運転手程の窮状には晒されていない特定の人物の利益しか眼中には無いのだという。
一方、ネーウィン氏は、同盟側がタクシン元首相を裏切った者であると指摘している事に関しては、むしろ恩を仇で返すような裏切り者はタクシン元首相であると指摘している。
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