バンハーン党首との激しい対立が伝えられているチャート・タイ党副党首のチューウィット・ガモンウィシット氏が1日昼、第三勢力系政党グループから孤立を深めているプラチャラート党党首のサノ・ティヤントーン氏宅を訪問し昼食を囲みながら何らかの協議を行った事が明らかになった。 チューウィット氏に関しては、バンコク比例代表区内の名簿順位を巡りバンハーン党首と対立している状況の中で、サナン・カチョンプラサート少将率いるマハーチョン党やプラチャラート党元副党首のゴン・タップパランシー氏等の大物政治家が党に合流したことにより、党内での行き場を失い兼ねない状況に於かれており、本人は否定しているものの水面下で党移籍に向け動いているのではないかとの憶測が飛び交っていた。 尚、今回の昼食協議に先だってチューウィット氏側は、ベテラン政治家と今後の政治の方向性に関して話し合う為に来たと述べると共に、自分は追い詰められた虎でもなく、また行き場を失った者でも無いと語るに留めたが、党移籍に向けた協議かとの記者団の問いに関しては直接的なコメントを避けていた。 一方、去就が注目されていたチャワリット元首相が次期総選挙出馬を断念したとの憶測が流れ始めている。 この憶測は、プラチャラート党のサノ氏が10月31日に予定されていた重要な記者発表をキャンセルした事により俄に広まり始めたもので、チャワリット元首相に近い筋によるとプラチャラート党のサノ党首との間で党合流に向けた話し合いが行われたものの、最終的に元首相側は総選挙に出馬せず中立的な立場で国内再生に向けた取り組みに関わっていきたいとの意向を示していたという。 また、TITV系で活躍する女性キャスターとして知られ、前回の総選挙ではプレー県内の選挙区からマハーチョン党の擁立候補として出馬し善戦虚しく落選したマンリガー・ブンミートラグーン女史が10月31日までに民主党に合流した事が明らかになっている。前回同様プレー県内の選挙区から出馬するものと見られる。 マンリガー女史はタクシン政権の誕生に繋がった2000年の総選挙の際に、iTVのレポーターとして民主党の立会演説会会場からレポートを行っている最中に、自称民主党の支持者から「タクシン系のiTVはどっかに行け」と言われながら水をかけられた事でも知られているが、当時から中継中に行われたレポーターに対する水掛は民主党の信用失墜を狙ったタイ・ラック・タイ党とタクシン資本系のiTVが仕組んだやらせだったのではないかとの疑惑が指摘されていた。レポーターは異なるものの同様な事例は反タクシン系の民主主義市民連合の集会会場からのiTVのレポート中にも発生している。
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