カドカワ(東京都千代田区)は22日、タイ子会社のカドカワ・アマリン(バンコク)が、現地のマンガ・ライトノベル出版社ファースト・ページ(バンコク)の株式を取得し、21日に子会社化することで合意したと発表した。タイのマンガ・ラノベ市場における主導的地位の強化を図る。
カドカワによると、ファースト・ページは2014年設立。タイで日本の出版社が刊行するマンガ・ライトノベルのタイ語翻訳出版事業を展開しており、年間約120点の書籍を刊行している。
ファースト・ページのMontree Tipprasert社長は、「タイにおける、日本コンテンツの翻訳出版事業の成功モデルともいうべきカドカワ・アマリン傘下に加わることを嬉しく思う。日本コンテンツの需要は引き続き拡大しており、両社の相乗効果により、全体利益の最大化につながると確信している」と述べた。
カドカワ・アマリンの岩崎太郎マネージング・ディレクターは、「ファースト・ページとのパートナーシップ関係の構築を嬉しく思う。同社は日本コンテンツのコアなファン層を持ち、安定成長を続けている。カドカワ・アマリンとの間で補完効果が見出されるほか、翻訳出版体制の増強を通じ、より多くのコンテンツのタイ展開を期待している」と述べている。
カドカワ・アマリンは2016年設立。カドカワを含む日本の出版社が刊行するマンガ・ライトノベルのタイ語翻訳出版事業を展開し、年間約400点の書籍を刊行している。