各報道によると、アピシット首相は7日、南部国境3県域を中心にした教師や当局関係者の安全確保体制強化について協議する為に8日に南部国境5県開発会議を招集する事を明らかにした。
これは、7日6:30頃に、ナラーティワート県ランゲ郡内で、学校に向かうためにバイクの2人乗りで路上を走行中だった54歳と53歳の教師夫妻(仏教徒)が、バイクに乗った2人組に銃撃され夫が即死し、妻が搬送先の病院で死亡した事件が発生した事を受けたもので、この事件の影響で県内の約465箇所の学校が当初予定で3日間の休校を決定し、またヤッラー県やパッターニー県内の教師の間にも動揺が広がっていた。
また、ほぼ同時刻に同じくランゲ郡内で、ゴム農園内の状況確認中だった72歳の仏教徒の男性が地中に埋められていた爆発物を踏み負傷するという事件も発生していた。現場となったゴム園は、前日夜半から7日未明にかけて何者かによりゴムの木が伐採されるなどの被害を受けており、男性は被害状況のチェックを行っている最中だった。
一方、パッターニー県内では、6日22:30頃サーイブリー郡内で、警戒作業にあたる治安当局者の為に校門を開けている最中だった学校用務員の男性(55、イスラム教徒)が付近に潜んでいた何者かに銃撃され死亡し、更に23:00頃に同じくサーイブリー郡内で、イスラム教徒の男性(52)が自宅前で何者かに銃撃され死亡した。
また、ヤッラー県グロンピナン郡内では、7日6:30頃、治安当局者を狙って仕掛けたと見られる爆発物が住民により発見され回収処理が行われ、6日夜半にはバンナンサター郡内で、路上に仕掛けられていた爆発物が軍関係者の車列の通過にあわせ爆発し、軍関係者3人が軽傷を負った。
同県ラーマン郡内では、7日昼前、警察のパトロール車に向け数発の銃弾が撃ち込まれたが、車内にいた2人の警察官は難を逃れた。
更に、同県県都内では、8日8:00過ぎ、治安当局が分離主義組織RKKの関係者が潜伏していると見られる民家で強制家宅捜索を行い、県内数ヶ所で発生した爆破事件に関与した容疑で逮捕状が発行されている32歳の男を逮捕した。
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